昭和の化石の英語教室

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初級英語(2):アメリカ英語の三つの「あ」その1

英語には日本人には「あ」に聞こえる母音が二つか三つ、「い」に聞こえるのが二つ、「う」に聞こえるのが二つあります。まず、これらの区別をできるようにしてください。これができないと、発音がデタラメになり、発音が悪いと聞き取りもできない、との悪循環に陥ります。大人になってから英語を学習するには、このようにまず「頭」で理解し、それから「耳」を鍛えるようすると、上達が早いです。

 

今日はまずアメリカ英語の「あ」の話です(私は、イギリス英語はしゃべれません)。アメリカ英語には、日本人には「あ」に聞こえる音が「三つ」あります(注)。

  • (注)イギリス英語では「あ」は二つですが、その代わり「お」に聞こえる音が二つあります。アメリカ英語には、基本「お」の音はありません。

 

例えば、次の三つの単語に含まれる母音は全て「あ」に聞こえます。

  1. hat:「帽子」です。発音はここをクリック。発音記号は /æ/。"Cat" の "a" の発音と同じです。口の「前」で発音し、「長め」に言うと通じやすくなります。日本語で「ぎゃー」というときの「あー」という感じです。
  2. hutピザハットの「ハット」です。発音。発音記号は /ʌ/ とか /ə/ (どちらでも良い)。"Sun" の "u" と同じです。口をあまり開けないで、いい加減な感じの発音で「短く」、「あっ」と言う感じです。
  3. hot:「暑い」。発音(アメリカ)発音(イギリス)(注)。発音記号は /ɑ/ (イギリス英語では /ɒ/ )。"Father" の "a" と同じです。日本語の「あー」でも十分通じますが、ネイティブはもっと口の後ろで発音します。あくびをする時の「あー」みたいな感じです。
  • (注)イギリス英語では「ホート」に聞こえるでしょうが、アメリカ英語では「ハート」に聞こえます。アルファベットの "o" の発音は、アメリカではたいてい「あー」になります("god" "top" "honest" など)