昭和の化石の英語教室

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初級英語(14):まず「音節」という概念を理解する

今まで、英語の「音」の話ばかりしてきましたが、そろそろ英語の「音節」の話をしなくてはなりません。これがわからないと、発音練習の次のステップに進めません。

日本語の音のユニットは基本「子音+母音」で構成され、例えば「か」("k"+"a") がそうです。50音の一つ一つが音のユニットです(注)。

(注)日本語の音のユニットはモーラと呼ばれ、音節とは微妙に異なりますが、その違いは今重要ではないので、説明は省略します。興味のある方は、ここ (←) を読んでください。

一方、英語の音のユニットは "syllable"「音節」と呼ばれ、もっと複雑です。英語の単語は一つか、あるいはそれ以上の数の音節で構成されています。例えば、

音節一つの単語:"pan"

音節二つの単語:"Ja.pan" ("." は音節の区切り)

音節は、英語を喋る際の最小のユニットです。英語の音節の数は日本語よりもずっと多く、少なくとも1,000以上はあると言われています。

英語の音節は、一つの母音とゼロ以上の子音で構成されます。ここで「母音・子音」といっているのは、「音」であり「文字」ではありません。例えば "love" /lʌv/ は二つの母音「文字」("o" と "e") が有りますが、"e" は発音されないので、母音の「音」は一つだけ。従って音節も一つとなります。つまり音節の数は、母音の「音」の数、となります。

英語の単語を読む際に、音節を見抜くことは非常に重要です。例えばこの単語: "advertisement" を見てください。音節に分けると、"ad" "ver" "tise" "ment" になります。この四つの音節を順番に発音していくわけです。

"advertisement" (←単語をクリック;アメリカ式の発音)の発音と聞くと、三番目の音節 "tise" が強調されているのがわかると思います。これを、「ストレス」"stress" と呼びます。単語を発音するとき、どの音節にストレスがあるかは大事で、ストレスの位置が変わると、同じ単語でも意味が変わってくることも有ります。