昭和の化石の英語教室

昭和の終わりに日本を離れたラッキーな老人の英語教室

初級英語(10):アメリカ式発音の「R」色の母音

「R色の母音」とは、"doctor" (←クリックして発音を聞いてください) の "or" とか "first" の "ir" に出てくる音です。このR色の母音はイギリス式発音では、実質上存在しません。

例えば "car" の発音を比べます。アメリカ式 /kɑr/、イギリス式 /kɑː/

つまり、R色の母音が発音できると、アメリカネイティブの発音にずっと近くなります。聞き取り能力も上昇するので、TOEICの点数も上がるでしょう。

まず前回説明した「R」の発音練習から始めます。リンク→

初級英語(9):「巻き舌」で「R」の発音をするのはやめた方がいい。

上の方法で、一日中「R..R..R..R..」を練習してください。「R」の音は舌のみで作るのですが、この舌の位置は日本語にはないので、どうしても口が覚えないといけません。奥さんや旦那さんが「頭がどうかした?」とモラハラをかけてきても、スルーして一週間練習します。

 

R色の母音の中では、/ɑr/ (あ+R) が最も簡単です。"car" /kɑr/ に挑戦します。日本語の「か」で初めて、練習した「R」をくっつけてください(「か+R」です)。「カー」にならないように気をつけて。簡単にできるはずです。

これができたら、同じ要領で、次の四つのR色の母音を練習します(い・う・え・お+R みたいな感じです)。

/ɪr/ mere /mɪr/ (発音は単語をクリック)

/ʊr/ tour /tʊr/

/ɛr/ fair /fɛr/

/ɔr/ core /kɔr/

最後に日本人が間違いやすい /ər/ を練習します (/ɜr/ /ɝ/ の記号を用いている辞書もあります)。最初の母音 /ə/ は「シュワ」と呼ばれる「曖昧母音」で、いい加減な「あ」みたいな音です。この母音は、日本語にはありません。ここを参照してください。→

初級英語(8):英語でもっともよく使われる母音ー「シュワ」/ə/

"fur" /fər/ (毛皮) - "far" /fɑr/ (遠い) にならないように

"bird" /bərd/ - "bard" /bɑrd/ (詩人) にならないように