昭和の化石の英語教室

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初級英語(9):「巻き舌」で「R」の発音をするのはやめた方がいい。

R」(←クリック)の音は日本人が苦手とする音で、「ラ行」の音になってしまいます。白状すると、私自身も時々そうなってしまいます(笑)。残念なことに、「R」は、特にアメリカ式発音では、至る所に出てきます。

「R」の発音には二つの方法があって、一つはいわゆる「巻き舌」法です。この方法では、舌を「巻いて」、舌先が上顎の真ん中あたりに接触します。日本語の「ら行」で接触する位置よりもかなり後ろ(2センチくらい)のところです。

 

でも大抵の人は、この方法で「R」を練習するのはやめたほうがいいです。

「巻き舌」法は、「R」が最初にくる単語、例えば "run" "rabbit" などでは使えるでしょう。ところが、「R」が真ん中や終わりに出てくる単語では、うまくいきません。

「巻き舌」法で、"mirror" (←クリック) を言ってみてください。舌の筋肉がよほど発達している人でないと、舌の動きが追いつきません。どうなるかというと、舌が奥まで届かず、舌先が日本語の「ら行」の位置にいってしまいます。この位置は英語の「R」と「L」の中間点なので、"mirror" なのか "miller" なのか、わからなくなります。

 

次の方法で「R」を発音してみましょう。実際に多くのネイティブがこの方法で「R」を発音します。アメリカでは、「R」の発音がうまくできない子供(ネイティブにもたくさんいます)には、この方法を教えます。こっちの方が簡単だからです。

舌を後ろに引いて、舌の「横」側で、両方の「上顎奥歯の内側」をタッチします。この時、舌先をどこにも当ててはいけません

「R」の発音法

こう言うと、難しいように聞こえるかもしれませんが、実は上顎奥歯が痛い時に舌で舐めることは、誰でもやったことがあるはずです。同じ動きです。両方の上顎奥歯を同時にタッチします。こうしておいて、「あー」と言ってみてください。

上で示した舌の動きをすると、自動的に舌の後ろが盛り上がって(この「盛り上がり」がみそなんです)、「R」独特の音が出てきます。口の開け具合を調節して、自分の好きな「R」(←クリック)の音に近づけてください。

この方法で、"mirror" (←クリック) を発音してみましょう。大抵の人の場合、「巻き舌」方よりうまくいくと思います。