昭和の化石の英語教室

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初級英語(13):"girl" の発音をマスターする

"girl" の発音 (←単語をクリック) は、日本人英語学習者の最初の難関になるかもしれません。この単語にある四つの音素のうち、三つまでが日本語にありません。従って、「モノマネ」の天才でない限り、「耳」で聴いて真似できる人はほとんどいないと思います。少なくとも私はできませんでした。

上の図に示す2、3、4の音は、日本人の「口」は知らない音です。と同時に、2→3及び3→4の舌の動きも、あなたの「口」は知りません。従って、(1)「知らない音」を覚え、(2)「知らない舌の動き」を練習して、初めて "girl" を発音できるようになります。

こういうと難しく聞こえますが、実は、2−3日で誰でもできます。次の三段階で挑戦してみてください。

  • ステップ1:出だしの /ɡə/ の練習。

ため息をついて、「はあ」と言ってください。この時の「あ」は、おそらく口が半開きになって、いい加減な「あ」になっているはずです。これが /ə/ 「シュワ」の母音です。簡単にできます。これを使って、/ɡə/ と始めます。日本語の「が」(明確な「あ」)にならないように気をつけて。

  • ステップ2:/ɡər/ と伸ばす。

/ər/ と書かずに、変な記号 /ɝ(ː)/ を使っている辞書もあります。本質的に同じものです。/R/ をくっつけるわけですが、この音は難関です。「巻き舌」はやめた方がいいです。下の図を参考にして、練習してください。もし一回でもいい音が出たら、忘れないうちに、何回も出して、「口」に覚えさせてください。

この「R」の音を、素早く /ɡə/ にくっつけるには、舌が後ろにパッと引っ込まないといけません。私の「ベロ」は動きが鈍く、初めはこの動きにちょっと苦労しました(/ɡə/ と「R」の間に隙間が開く、笑)。まあ、練習しかありません。

  • ステップ3:「暗いL」をくっつけて、/ɡərl/ の完成。

最終ステップは、/ɡər/ に「暗いL」をくっつけるだけです。舌は前に動くんですが、ステップ2と違い、時間は十分にあります。

「暗いL」の関しては、以前述べましたが、ネイティブによっても発音の仕方が違うようです。グーグルで "dark L" と検索されるといいと思います。私自身の教わったやり方は、舌を普通の「L」の位置(上歯茎の裏にタッチ)にして、日本語の「う」を言うとのやり方です。完璧ではないようですが、私のような日本人には、この方法が簡単だそうです。あと、「音色」はなんとか調整できます。

 

一旦、"girl" が発音できるようになると、同じ要領で、"curl" /kərl/, "pearl" /pərl/, "world" /wərld/ なども発音できます。これらの単語は、出だしと終わり(worl+d)以外は、"girl" /gərl/ と全く同じ発音になります。